日本独自の仏教行事、「彼岸」。
お彼岸のお中日、「春分の日」と「秋分の日」は、太陽が真東からのぼり真西に沈み、昼と夜の長さが同じになります。
大変な状況にあり、暗雲たちこもった東北地方の方々に、つらい思いをされた分だけ、今度は明るい陽射しが差していくことを願わずにはいられません。日が長くなっていくのと同じように。。。
仏教によると、お中日は、「迷い」と「悟り」の境地であり「現世」と「浄土」の接する日とされています。
お彼岸とは、「現世」から「彼岸」すなわち川向こうの「浄土」の世界へと渡るために教えを守り行いをつつしむ期間だそうです。今朝は父、母、娘とお墓参りに行ってきました。
ずいぶん前に、佑佳子先生から嫁ぎ先はもちろんだけれど、実家のお墓参りもしなくてはいけませんよ、
と言われたことがあります。実家のご先祖様あっての自分だから、ということだそうです。
実家では19日に祖母の初彼岸の供養があったので、娘の卒業式後に顔を出したのですが、
そこで如来時の和尚様から尊いお話を伺うことができました。
母が、「亡くなった母はお墓参りに行くと、必ず「無縁仏様」にもお参りをしていたので、自分もこれから
お線香を余分に持って、お参りを続けようと思うと話したところ、「だれも親族がおらず、
お参りをされなくなった仏様のことを自分の先祖と同じようにお参りすることは、
浄土でご先祖様に無縁仏様からのお気持ちが帰る」徳のあること。
と教えてくださいました。それで母は「ではお墓に行く度にそうさせてもらいます。」と答えていた
のですが、ふと、祖母が「お盆の時だけは無縁仏様をお参りしなくていいんだよ、家についてきてしまうからね」
と言っていたことを思い出し、和尚様にお聞きすると、その通りだとのこと。
お盆は家にご先祖様をお迎えにいくので、お盆だけは無縁仏様には遠慮するべき、とのことでした。
小学生の頃に、祖母が言っていたことが当時は怖かったので妙に覚えていたんだと思うけれど、
母はそんな違いがあったことは知らなかったし、聞いた覚えもなかったと。
祖母もまたそのお母さんやおばあさんからそのように教えを受け継いでいたんですね、
と和尚様が感心しておられたので、わたしも早速そのことを娘に伝えた次第です。
そしてもうひとつの感動は、和尚様と誕生日がいっしょだったことです。
春のお彼岸中日の今日が和尚様とわたしの誕生日です。
和尚様がお中日にお生まれになったのにはきっと深い意味があるんだろうな・・・。
きっと今日も和尚様は、東北関東大震災でお亡くなりになった方のご冥福を祈って、
尊いお経をあげられていることと思います。
ただの偶然にこの日に生まれたわたしは、ただただご冥福を祈るばかりです。
そして避難されている方々がどうか前向きに一歩を踏み出せますように。
暑さ寒さも彼岸まで・・・・、早くあたたかい春が東北地方に訪れますように。。。。。。
3月 21, 2011 その他